文鳥を育て得たもの

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文鳥を育て得たもの



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文鳥

■文鳥と過ごした日々

幼稚園時代以降、生き物が大好きだった私は虫や鳥、魚などいろいろな生き物を飼いました。
(幼稚園以前は恐がりで、スズメが近くにいただけでも泣いていました)

中でも一番長く生活を共にしたのが文鳥です。

桜文鳥のブンちゃんは私が5歳、白文鳥のピーちゃんは10歳の時からどちらも雛から飼いました。
それにしてもベタな名前…



雛の喉の奥まで入るように、割り箸を薄く角を丸く削ったものでスリエを与えて育てました。

飼育係の人は仕事として決まった量を注射器で一気に与えていますが、自分の子となってはあれは出来ません…。

決まった合図をして呼べば飛んでくるし、遊び疲れると自分からカゴの中の巣に戻っていくのでとても可愛いかったです。

ブンちゃんはよく唄うように鳴いて、止まり木で跳び跳ねダンスをしていたのでオスだと思います。

ピーちゃんは怒りっぽくて唄う事が無かったのでメスだったかもしれません。

文鳥の性別はなかなか見分けがつきにくいそうです。

旅行で数日家を空けて帰った時は、嬉しくてはしゃぐブンちゃんとピーちゃんの鳴き声が外まで聞こえました。

魚や虫を飼うのとは違い、本当に自分が親になった気分でいたのを覚えています。

ブンちゃんは、巣から落ちたスズメと一時期同じカゴで過ごした事もあります。
ケンカしてスズメの頭がハゲちゃいましたが…。


■ブンちゃんとピーちゃんの最後

ブンちゃんは歳をとると白内障になり、エサが見えにくいようでした。
止まり木に捕まる握力も減り、飛び移った時に止まれずに落ちたりすることもしばしば。

巣の中で羽根に顔をうずめ眠ったまま、静かに最後を迎えました。11年間の生涯でした。

ピーちゃんはどこか痛いのか夜に暴れ出し、翌日未明に亡くなりました。
病気だったんだと思います。
9年目のことでした。

11年と9年、どちらも長生きした方かなと思っていたのですが、後になって専門誌を見たところ、長いものは18年も生きると書いてありショックでした…。


■ピーちゃん失踪の謎!?

私が小学生のある日、両親が朝から出かける用事ができたので私は一人で学校へ行く支度をしていました。

ピーちゃんは玄関にあるカゴの中にいました。

私が着替えていると「一人で大丈夫〜?」と近所のおばさんが玄関から覗き込んでてきました。
鍵は開いていました。

私は着替えていたので奥から「平気です」と答えると、しばらく玄関にいましたが「気をつけてね」と言って、おばさんは帰って行きました。

その後学校へ行ったのですが、昼過ぎに両親が帰宅した時、ピーちゃんがカゴの中にいなかったと言うのです。
慌てた父親が外でピーちゃんを呼ぶと、ピーちゃんの鳴き声が聞こえたので周りを探したら、家の縁台の下で片方の羽根を血だらけにして怯えていたというのです。

ノラ猫がわりと多い場所でしたし、外に出てパニックになり遠くに行ってしまう事もなく良く無事だったと思います。

それにしても、なぜカゴの外に…。

あの近所のおばさんが逃がした、私にはそうとしか考えられないのですが証拠もなく謎のままです。

せめて学校へ行く時に、玄関で靴を履く時にひと目ピーちゃんを確認すれば良かった。

怪我をした羽根は年月が経っても羽ばたいた後に羽根を閉じにくいという後遺症が多少あったようですが、とにかく無事で良かったです。


■食べたり可愛がったり…都合の良い私たち

幼い時から生き物が育っていくところを見て来た私はいつしかちょっとした疑問にぶつかります。

早く言うと、食物連鎖です。

小学校でウサギやコイ、インコやニワトリを飼い、私は飼育委員でしたので餌を与えたり夏休みも掃除をしたりして、他の生徒よりも動物に密接していました。

こんなに大事に世話をしていても、ニワトリって自分も食べているんだよね…。

生き物を大切にしよう!というポスターが貼ってある反面、学校の給食に出る豚肉や鶏肉に魚。

生きるためには食べなくちゃいけなくて、食べるためには殺さないといけない…食物連鎖によって成り立っているって分かっていも、人間て残酷だな、と思ったり。

食物連鎖の頂点である人間に生まれて良かった〜と思ったり。

私たちって勝手ですよね。

美味しいと思う動物を食べ、美しく暖かいから毛皮を着て、履きやすいから革靴を履き、かわいくて癒されると言っては動物を飼う…。

捕まえたザリガニや魚を水槽で飼う事も、本人にしてみたら大迷惑です。

植物にも動物にも魂や命があるわけで、その命を自分のために一番犠牲にしている動物が私たち人間。

食糧以外にも例えば医学の進歩の裏には残酷な動物実験があったりします。そのおかげで人間が犠牲にならずに済んでいる…

そう考えるとすべてに感謝して生きなくちゃいけないのは当たり前なのかも知れません。

幼少時代はアリを踏んでしまって潰れたアリを見ても何とも思いませんでしたが、今はアリすらわざとは殺せません。

蚊やゴキブリにだって命はあるし、本人は蚊やゴキブリに生まれたかったわけではありません。

人間が嫌がるのを知ってて血を吸うわけでもないのに叩き潰されてしまうんです。

そう考えてしまってはキリがないですが、生き物によって成り立つ世界。
ただの素人なのでよく分かりませんが、たぶん重要であろうこの歯車が狂ったら、きっと大変な事になるんでしょうね。

一人一人が自然を大事にしようと常に念頭におかないといけないと思います。


■子供に何を伝える!?

私は初めて親になってみて、今までは考えもしなかった事を考えたり、いろんなものを見る角度が変わってきました。

子供がヨチヨチ歩く様になり、花や虫を見つけると歩み寄ってはオォーと声を出して凄く感動しています。



自分が同じくらいの頃もこんなだったのかな…

大人になるにつれ、感動することがあまり無くなってきたのでちょっと悲しく、また些細な事に感動している子供が羨ましくもあります。

もう少し理解できるようになったら、こんなに小さな虫も一生懸命生きているんだって事を教えていきたいです。





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